最終更新日:2026年9月9日
年収700万円の手取りは、年間で約531万円(額面の75.8%)です。ボーナスがなければ月の手取りは約44.2万円、ボーナスが年100万円(2回)ある場合は月給50万円で月の手取りが約38.0万円、ボーナス1回あたりの手取りが約38.0万円になります。2026年(令和8年分)の税制と、協会けんぽ・厚生年金・雇用保険の2026年度の料率で計算した数字です。
「手取りは額面の75〜80%」とよく言われますが、年収によって割合は変わります。年収300万円なら80.0%、700万円で75.8%、1,000万円で72.7%と、年収が上がるほど手取りの割合は下がります。所得税の税率が段階的に上がるためです。自分の年収なら手取りはいくらか、逆に手取り30万円がほしいなら額面はいくら必要か、気になりますよね。
こちらの記事では、年収700万円の内訳を先に示したうえで、年収300万〜1,500万円の手取り早見表、月給別の手取り、手取りから額面を逆引きする表、大卒初任給の手取りまで、同じ条件で計算した数字を一覧にしました。計算の前提は「東京都・協会けんぽ・40歳未満・独身・扶養なし」です。家族構成や勤務先の健康保険組合によって数万円単位で変わるため、目安としてご覧ください。
こちらの記事では、
- 年収700万円の手取りは約531万円|月収・ボーナス別の内訳
- 年収別の手取り早見表(300万〜1,500万円・2026年)
- 月給別の手取りと、手取り30万円に必要な額面(逆引き)
- 大卒初任給の平均と手取り|1年目は住民税が引かれない
- 手取りの計算方法と2026年の変更点
についてご紹介します。
・年収700万円の手取りは約531万円(75.8%)。引かれるのは社会保険料約104万円・所得税約28万円・住民税約38万円
・ボーナスなしなら月の手取り約44.2万円。ボーナス年100万円なら月給50万円で月約38.0万円+ボーナス1回約38.0万円
・手取りの割合は年収300万円で80.0%、500万円で78.8%、1,000万円で72.7%。年収が上がるほど下がる
・手取り30万円がほしいなら額面月給は約38万円(年収約456万円、ボーナスなし)
・大卒初任給の平均は26万2,300円(厚生労働省・2025年)。1年目の月の手取りは約22.1万円、2年目から住民税が引かれて約21.1万円
・2026年は基礎控除と給与所得控除の引き上げで所得税が減り、4月から子ども・子育て支援金0.23%が社会保険料に加わった
年収700万円の手取りは約531万円|月収・ボーナス別の内訳
年収700万円の手取りは、ボーナスの有無や回数によらず年間で約531万円です。社会保険料はボーナスからも引かれるため、年収が同じなら手取りの合計はほぼ変わりません。変わるのは「毎月いくら入るか」と「ボーナスでいくら入るか」の配分です。
| ボーナスの前提 | 月給(額面) | ボーナス(額面・年) | 月の手取り | ボーナス1回の手取り | 年間の手取り |
|---|---|---|---|---|---|
| なし | 58万3,333円 | 0円 | 44万2,395円 | − | 530万8,740円(75.8%) |
| 年100万円(2回) | 50万円 | 100万円 | 37万9,764円 | 37万9,764円 | 531万6,700円(76.0%) |
| 年175万円(月給4か月分) | 43万7,500円 | 175万円 | 33万2,014円 | 66万4,738円 | 531万3,650円(75.9%) |
月の手取りは、所得税と住民税の年額を月給とボーナスに比例配分した目安です。実際の給与明細では、所得税は源泉徴収税額表、住民税は前年の所得をもとに決まるため、月ごとに数千円の差が出ます。
年収700万円から引かれる金額の内訳(ボーナスなしの場合)
| 項目 | 月額 | 年額 | 計算の根拠 |
|---|---|---|---|
| 健康保険料 | 29,736円 | 356,832円 | 標準報酬月額59万円×(9.85%+支援金0.23%)÷2。協会けんぽ東京支部・2026年度 |
| 厚生年金保険料 | 53,985円 | 647,820円 | 標準報酬月額59万円×18.3%÷2 |
| 雇用保険料 | 2,917円 | 35,004円 | 月給×0.5%(2026年度・一般の事業) |
| 所得税 | 約23,000円 | 276,100円 | 給与所得控除180万円・基礎控除67万円・社会保険料控除後の課税所得(約349万円)に速算表と復興特別所得税2.1% |
| 住民税 | 約31,300円 | 375,500円 | 所得割10%+均等割4,000円+森林環境税1,000円 |
| 控除合計 | 約140,900円 | 1,691,256円 | 額面の24.2% |
| 手取り | 約442,400円 | 5,308,740円 | 額面の75.8% |
引かれる額の中で最も大きいのは厚生年金保険料で、年収700万円なら年間約65万円です。次いで住民税約38万円、健康保険料約36万円、所得税約28万円の順になります。「税金が高い」と感じやすいのですが、実際には税金(所得税+住民税)より社会保険料のほうが1.6倍多く引かれています。
年収700万円の月収は「ボーナスなしで約58万円」
月収(額面)は、年収からボーナスを引いて12で割った額です。ボーナスがなければ約58.3万円、ボーナスが年100万円なら50万円、年175万円なら約43.8万円になります。求人票などで「月給」と「年収」が両方書かれている場合は、その差がボーナスと手当の見込み額です。
年収別の手取り早見表(300万〜1,500万円・2026年)
同じ条件(東京都・協会けんぽ・40歳未満・独身・扶養なし・ボーナスなし)で、年収250万円から1,500万円までの手取りを計算しました。年収300万円・500万円・600万円の詳しい内訳は、それぞれの記事(本文末の関連記事)にまとめています。
| 年収(額面) | 社会保険料 | 所得税 | 住民税 | 手取り(年) | 手取り率 | 月の手取り |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 250万円 | 35.3万円 | 1.4万円 | 9.1万円 | 204.2万円 | 81.7% | 17.0万円 |
| 300万円 | 45.8万円 | 2.7万円 | 11.6万円 | 240.0万円 | 80.0% | 20.0万円 |
| 350万円 | 52.8万円 | 4.1万円 | 14.4万円 | 278.7万円 | 79.6% | 23.2万円 |
| 400万円 | 59.9万円 | 5.7万円 | 17.6万円 | 316.8万円 | 79.2% | 26.4万円 |
| 450万円 | 67.0万円 | 7.4万円 | 20.9万円 | 354.8万円 | 78.8% | 29.6万円 |
| 500万円 | 72.3万円 | 9.2万円 | 24.3万円 | 394.2万円 | 78.8% | 32.9万円 |
| 550万円 | 82.8万円 | 11.4万円 | 27.3万円 | 428.5万円 | 77.9% | 35.7万円 |
| 600万円 | 88.1万円 | 14.9万円 | 30.7万円 | 466.2万円 | 77.7% | 38.9万円 |
| 650万円 | 93.5万円 | 18.5万円 | 34.2万円 | 503.8万円 | 77.5% | 42.0万円 |
| 700万円 | 104.0万円 | 27.6万円 | 37.6万円 | 530.9万円 | 75.8% | 44.2万円 |
| 750万円 | 109.3万円 | 35.7万円 | 41.5万円 | 563.5万円 | 75.1% | 47.0万円 |
| 800万円 | 116.5万円 | 43.4万円 | 45.3万円 | 594.8万円 | 74.3% | 49.6万円 |
| 900万円 | 121.2万円 | 62.9万円 | 54.3万円 | 661.6万円 | 73.5% | 55.1万円 |
| 1,000万円 | 126.6万円 | 82.2万円 | 63.8万円 | 727.4万円 | 72.7% | 60.6万円 |
| 1,200万円 | 136.6万円 | 124.4万円 | 82.8万円 | 856.2万円 | 71.3% | 71.3万円 |
| 1,500万円 | 155.7万円 | 209.5万円 | 110.9万円 | 1,023.9万円 | 68.3% | 85.3万円 |
年収650万円から700万円に上がると、手取り率が77.5%から75.8%へ急に下がります。合計所得が489万円を超えて基礎控除が104万円から67万円に減り、さらに課税所得が330万円を超えて所得税率が10%から20%になる境目にあたるためです。ただし高い税率がかかるのは超えた部分だけで、年収が上がって手取りの額そのものが減ることはありません。
厚生年金保険料は標準報酬月額65万円(月給おおむね63.5万円以上)で頭打ちになるため、年収800万円を超えると社会保険料の増え方は緩やかになり、代わりに所得税の伸びが大きくなります。
ボーナスがある場合の手取り(年収別)
ボーナスが年2回・合計で月給2か月分ある場合(年収=月給×14)の内訳です。年間の手取りは上の表とほぼ同じで、月の手取りが少なくなり、その分がボーナスで入ります。
| 年収 | 月給(額面) | ボーナス1回(額面) | 月の手取り | ボーナス1回の手取り | 手取り(年) |
|---|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 21.4万円 | 21.4万円 | 17.2万円 | 17.3万円 | 240.6万円(80.2%) |
| 400万円 | 28.6万円 | 28.6万円 | 22.8万円 | 22.7万円 | 318.6万円(79.7%) |
| 500万円 | 35.7万円 | 35.7万円 | 28.1万円 | 28.1万円 | 392.8万円(78.6%) |
| 600万円 | 42.9万円 | 42.9万円 | 33.2万円 | 33.3万円 | 464.6万円(77.4%) |
| 700万円 | 50.0万円 | 50.0万円 | 38.0万円 | 38.0万円 | 531.7万円(76.0%) |
| 800万円 | 57.1万円 | 57.1万円 | 42.6万円 | 42.4万円 | 595.4万円(74.4%) |
| 1,000万円 | 71.4万円 | 71.4万円 | 51.4万円 | 50.8万円 | 718.4万円(71.8%) |
ボーナスからも健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料と所得税が引かれます。ボーナス50万円なら手取りは約38万円で、月給と同じくおよそ76%が残る計算です。住民税はボーナスからは引かれず、毎月の給与から12回に分けて引かれます。
月給別の手取りと、手取り30万円に必要な額面(逆引き)
給与明細の「総支給額」から何がいくら引かれるのかを、月給別にまとめました。ボーナスなし・2年目以降(住民税あり)の数字です。
| 月給(額面) | 健康保険 | 厚生年金 | 雇用保険 | 所得税(月) | 住民税(月) | 手取り |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 10,080円 | 18,300円 | 1,000円 | 約900円 | 約7,000円 | 約16.3万円 |
| 22万円 | 11,088円 | 20,130円 | 1,100円 | 約1,400円 | 約8,100円 | 約17.8万円 |
| 24万円 | 12,096円 | 21,960円 | 1,200円 | 約2,000円 | 約9,200円 | 約19.4万円 |
| 25万円 | 13,104円 | 23,790円 | 1,250円 | 約2,200円 | 約9,600円 | 約20.0万円 |
| 26万円 | 13,104円 | 23,790円 | 1,300円 | 約2,600円 | 約10,300円 | 約20.9万円 |
| 28万円 | 14,112円 | 25,620円 | 1,400円 | 約3,100円 | 約11,400円 | 約22.4万円 |
| 30万円 | 15,120円 | 27,450円 | 1,500円 | 約3,700円 | 約12,600円 | 約24.0万円 |
| 32万円 | 16,128円 | 29,280円 | 1,600円 | 約4,400円 | 約13,900円 | 約25.5万円 |
| 35万円 | 18,144円 | 32,940円 | 1,750円 | 約5,300円 | 約15,700円 | 約27.6万円 |
| 40万円 | 20,664円 | 37,515円 | 2,000円 | 約7,000円 | 約18,900円 | 約31.4万円 |
| 45万円 | 22,176円 | 40,260円 | 2,250円 | 約9,300円 | 約22,500円 | 約35.4万円 |
| 50万円 | 25,200円 | 45,750円 | 2,500円 | 約12,400円 | 約25,600円 | 約38.9万円 |
健康保険料と厚生年金保険料は月給そのものではなく「標準報酬月額」という区分で決まるため、月給25万円と26万円で保険料が同じ、といったことが起こります。区分の境目(たとえば25万円と27万円の間)で保険料が変わります。
手取り30万円がほしいなら額面は約38万円|逆引き表
「手取りで30万円ほしい」というときに必要な額面月給を逆算しました。手取り30万円の月収は約38万円で、ボーナスなしなら年収約456万円、ボーナスが月給2か月分あれば年収約532万円になります。
| ほしい手取り(月) | 必要な額面月給 | 年収(ボーナスなし) | 年収(ボーナス2か月分あり) | 月の控除額 |
|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 約24.8万円 | 約298万円 | 約347万円 | 約4.7万円 |
| 25万円 | 約31.5万円 | 約378万円 | 約441万円 | 約6.5万円 |
| 30万円 | 約38.0万円 | 約456万円 | 約532万円 | 約8.0万円 |
| 35万円 | 約44.6万円 | 約535万円 | 約624万円 | 約9.6万円 |
| 40万円 | 約51.4万円 | 約617万円 | 約720万円 | 約11.4万円 |
ボーナスがある会社では、月の手取り30万円に必要な年収は500万円台になります。転職や昇給の目標を立てるときは、「月の手取り」ではなく「年収」で比べると、ボーナスの有無に惑わされずに済みます。
大卒初任給の平均と手取り|1年目は住民税が引かれない
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月公表)によると、大学卒の初任給の平均は26万2,300円です。前年より5.6%上がりました。この金額は所定内給与(残業代を含まない、税や保険料を引く前の額)です。
| 学歴 | 初任給(男女計) | 男性 | 女性 | 前年比 | 1年目の月の手取り目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 大学院卒 | 29万9,000円 | 30万1,200円 | 29万2,900円 | +4.0% | 約25.1万円 |
| 大学卒 | 26万2,300円 | 26万4,900円 | 25万9,700円 | +5.6% | 約22.1万円 |
| 高専・短大卒 | 23万5,500円 | 24万1,400円 | 23万円 | +5.2% | 約19.8万円 |
| 専門学校卒 | 23万700円 | 22万7,800円 | 23万2,400円 | +3.5% | − |
| 高校卒 | 20万7,300円 | 21万100円 | 20万2,900円 | +5.0% | 約17.7万円 |
企業規模や地域で差があります。労務行政研究所の調査(東証プライム上場205社・2026年度)では大学卒の初任給は26万5,708円で、前年度より1万3,283円上がりました。国家公務員は、2026年8月の人事院勧告で一般職(大卒)24万1,500円、総合職(大卒)25万1,500円(いずれも2026年4月にさかのぼって実施予定)とされています。
初任給から引かれるもの|1年目と2年目で手取りが変わる
社会人1年目の手取りが2年目より多いのは、住民税がかからないためです。また、健康保険料と厚生年金保険料は、日本年金機構が「毎月の給与から前月分保険料を控除することができます」と案内しているとおり前月分を当月の給与から引く会社が多く、入社した月の給与では引かれないのが一般的です。住民税は前年の所得に対して翌年に課税され、6月から翌年5月までの12回で給与から引かれます。中野区の案内でも「前年まで収入のなかった方が4月に入社した年には、住民税は課税されない」と説明されています。
| 時期 | 引かれるもの | 大卒初任給26万2,300円の手取り目安 |
|---|---|---|
| 入社した月の給与 | 雇用保険料・所得税のみ。健康保険料と厚生年金保険料は前月分を当月の給与から控除する仕組みのため、初回の給与では引かれないことが多い。所得税は源泉徴収税額表で約6,600円 | 約25.4万円 |
| 1年目(2か月目以降) | 健康保険料13,104円・厚生年金保険料23,790円・雇用保険料1,311円・所得税約2,600円 | 約22.1万円 |
| 2年目(6月以降) | 上記に住民税約10,500円が加わる | 約21.1万円 |
2年目の6月から手取りが約1万円減るのは、給料が下がったのではなく住民税の天引きが始まるためです。1年目のうちに、2年目に減る分を見込んで貯蓄の計画を立てておくと慌てずに済みます。
手取りの計算方法と2026年の変更点
手取りは「額面 − 社会保険料 − 所得税 − 住民税」です。この記事の数字は次の手順で計算しました。ご自身の給与明細で確かめるときの目安にしてください。
1.社会保険料=標準報酬月額×(健康保険9.85%+子ども・子育て支援金0.23%)÷2 + 標準報酬月額×厚生年金18.3%÷2 + 月給×雇用保険0.5%
2.給与所得=年収 − 給与所得控除(年収700万円なら180万円)
3.課税所得=給与所得 − 社会保険料 − 基礎控除(合計所得489万円以下は104万円、655万円以下は67万円、それ以上は62万円)
4.所得税=課税所得×税率 − 控除額、に復興特別所得税2.1%を上乗せ
5.住民税=(給与所得 − 社会保険料 − 基礎控除43万円)×10% − 調整控除2,500円 + 均等割4,000円 + 森林環境税1,000円
2026年(令和8年)の料率と税制の一覧
| 項目 | 2026年の値 | 前年からの変更 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 健康保険料率(協会けんぽ東京) | 9.85%(本人4.925%) | 9.91%から引き下げ。全国平均は9.9% | 協会けんぽ |
| 子ども・子育て支援金 | 0.23%(本人0.115%) | 2026年4月分から新設。健康保険料と一緒に徴収 | 協会けんぽ |
| 介護保険料率(40〜64歳) | 1.62%(本人0.81%) | 40歳になった月の翌月分から加算 | 協会けんぽ |
| 厚生年金保険料率 | 18.3%(本人9.15%) | 2017年9月から固定。標準報酬月額の上限65万円 | 日本年金機構 |
| 雇用保険料率(一般の事業) | 本人0.5% | 0.55%から引き下げ(2026年4月〜) | 厚生労働省 |
| 給与所得控除の最低保障 | 74万円 | 65万円から引き上げ(令和8年分・年末調整で適用) | 国税庁 |
| 基礎控除(所得税) | 104万円/67万円/62万円 | 合計所得489万円以下は95万〜68万円から104万円へ。655万円以下は63万円から67万円へ。それ以上は58万円から62万円へ | 国税庁 |
| 所得税率 | 5〜45%の7段階+復興特別所得税2.1% | 変更なし。2027年から復興特別所得税1.1%+防衛特別所得税1%に | 国税庁 |
| 住民税 | 所得割10%+均等割4,000円+森林環境税1,000円 | 変更なし。基礎控除は43万円 | 総務省・東京都主税局 |
2026年は所得税が減り、社会保険料がわずかに増える年です。基礎控除と給与所得控除の引き上げは令和8年12月1日施行で、毎月の源泉徴収は11月まで従来どおり、12月の年末調整で1年分をまとめて精算します。年末調整で還付が増える方が多くなる見込みです。
この記事の前提と、数字がずれる主な理由
| 条件 | この記事の前提 | 違う場合の影響 |
|---|---|---|
| 健康保険 | 協会けんぽ・東京都(9.85%) | 都道府県で9.3%台〜10.5%台の幅がある。健康保険組合は独自の料率で、協会けんぽより低いことが多い |
| 年齢 | 40歳未満(介護保険料なし) | 40〜64歳は標準報酬月額×0.81%が加わる。月給25万円で月約2,100円、月給59万円で月約4,800円手取りが減る |
| 家族 | 独身・扶養なし | 配偶者控除・扶養控除があると所得税と住民税が減り、手取りは増える。年収700万円で配偶者(所得58万円以下)と子1人(16歳以上)なら年16万円前後 |
| 料率の適用時期 | 2026年4月以降の料率を12か月に適用 | 1〜3月は支援金なし・雇用保険0.55%のため、年間で数千円の差 |
| 住民税 | 同じ年収が続いた場合の額 | 実際は前年の所得で決まる。昇給した年は前年ベースのため少なめ、転職で年収が下がった年は多めになる |
| 給与所得控除 | 速算表で計算 | 年収660万円未満は所得税法の簡易給与所得表を使うため、数百円の差が出ることがある |
| iDeCo・生命保険料控除など | 考慮しない | 控除があれば税金が減り、手取りは増える |
年収関連の記事はこちらから
年収300万円といえば、社会人となって数年が経つ頃には目指し始める人も多い金額でしょう。住んでいる地域や家族の…
年収500万円というと、一人暮らしで生活するには十分な額であることも多いでしょう。新卒や20代にとっては目標と…
年収700万の手取りは約531万円・月44万円。年収別・月給別の早見表と手取りからの逆引き表つき
年収700万円の手取りについてよくある質問
2026年の条件では75.8%で、おおむね75〜76%です。ただし年収300万円なら80%、1,000万円なら73%と、年収が上がるほど割合は下がります。「一律75〜80%」ではなく、年収帯ごとの割合で見るほうが正確です。
ボーナスがなければ約44.2万円、ボーナスが年100万円あれば月給50万円で月の手取りは約38.0万円です。ボーナスの割合が大きい会社ほど月の手取りは少なく、年間の手取り合計はほぼ同じ約531万円になります。
引かれます。健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料は標準賞与額(1,000円未満切り捨て)に同じ料率をかけた額、所得税は前月の給与をもとにした率で源泉徴収されます。住民税だけはボーナスから引かれません。ボーナス50万円なら手取りは約38万円です。
ボーナスなしで額面月給約38万円、年収約456万円です。ボーナスが月給2か月分あるなら年収約532万円になります。手取り30万円は、2026年の大卒初任給(26万2,300円)から額面で12万円ほど上の水準です。
初回の給与で引かれるのは雇用保険料と所得税が中心です。健康保険料と厚生年金保険料は当月分を翌月の給与から引く仕組みのため、多くの会社では2回目の給与から引かれます。住民税は前年の所得がないため1年目はかからず、2年目の6月から始まります。
40歳になった月の翌月分から介護保険料(協会けんぽは1.62%、本人負担0.81%)が加わります。月給30万円なら月約2,400円、年収700万円(月給58万円)なら月約4,800円の減少です。年収が同じなら、それ以外の条件は変わりません。
所得税は減ります。基礎控除が最大104万円、給与所得控除の最低保障が74万円に上がり、年末調整で反映されます。一方、2026年4月から子ども・子育て支援金0.23%(本人0.115%)が健康保険料に加わりました。月給30万円なら月345円の負担増で、所得税の減少額のほうが大きい方がほとんどです。
給与明細の「総支給額」から「控除合計」を引いた「差引支給額」が手取りです。年間の額は、12月か1月に会社から受け取る源泉徴収票の「支払金額」から「社会保険料等の金額」「源泉徴収税額」を引き、住民税の年額(6月に届く決定通知書)を引くと分かります。
まとめ
年収700万円の手取りと、年収別・月給別の早見表をご紹介しました。
- 年収700万円の手取りは約531万円(75.8%)。ボーナスなしなら月約44.2万円、ボーナス年100万円なら月約38.0万円+ボーナス1回約38.0万円
- 引かれる額は社会保険料約104万円>住民税約38万円>所得税約28万円の順。税金より社会保険料のほうが大きい
- 手取り率は年収300万円で80.0%、500万円で78.8%、700万円で75.8%、1,000万円で72.7%
- 手取り30万円に必要な額面月給は約38万円(年収約456万円、ボーナス2か月分ありなら約532万円)
- 大卒初任給の平均は26万2,300円。1年目の月の手取りは約22.1万円、2年目の6月から住民税が引かれて約21.1万円
- 2026年は基礎控除・給与所得控除の引き上げで所得税が減り、4月から子ども・子育て支援金0.23%が加わった
- 前提は東京都・協会けんぽ・40歳未満・独身・扶養なし。健康保険組合や家族構成で数万円単位で変わる
手取りの感覚をつかむには、「年収×0.76」で年間、「月給×0.8」で月額と覚えておくと、年収700万円前後ではほぼ合います。正確な額は、ご自身の給与明細と源泉徴収票で確認してください。
参考:国税庁 No.1410 給与所得控除/国税庁 No.1199 基礎控除/国税庁 No.2260 所得税の税率/国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)」/東京都主税局「個人住民税」/総務省「個人住民税」/協会けんぽ「令和8年度都道府県単位保険料率」/協会けんぽ 東京支部 保険料額表(令和8年3月分〜)/日本年金機構「厚生年金保険料額表」/日本年金機構「退職した従業員の保険料の徴収」(前月分保険料の控除)/厚生労働省「雇用保険料率について」/厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」/人事院「令和8年人事院勧告」/労務行政研究所「2026年度 新入社員の初任給調査」/中野区「住民税(特別徴収)に関するQ&A」
※2026年9月時点の料率・税制で計算した目安です。健康保険組合の料率、家族構成、各種控除により実際の手取りは変わります。個別の税額については税務署または税理士にご確認ください。









