年収300万円の手取りと一人暮らしの家計を表す家計簿・電卓・硬貨のイラスト

最終更新日:2026年9月29日

年収300万円の手取りは、年間で約240万円(額面の80.0%)です。ボーナスがなければ月の手取りは約20.0万円、ボーナスが月給の2か月分ある場合は月約17.0万円とボーナス1回約18.1万円になります。

「年収300万円だと毎月いくら使えるのか」「一人暮らしでやっていけるのか」と気になりますよね。引かれる額の4分の3は社会保険料で、所得税は年2.7万円ほどです。ボーナスの割合や扶養する家族の有無によって、毎月の手取りは数千円から3万円ほど変わります。

2026年(令和8年分)の税制と、協会けんぽ・厚生年金・雇用保険の2026年度の料率で、「東京都・協会けんぽ・40歳未満・独身・扶養なし」の条件で計算した数字です。勤務先の健康保険組合や各種控除によって変わるため、目安としてご覧ください。

こちらの記事では、

  • 年収300万円の手取りは約240万円|月収・ボーナス別の内訳
  • 家族構成・年齢で手取りはいくら変わる?扶養・ひとり親・40歳以上
  • 手取りで300万円ほしいなら年収は約377万円|逆引き表
  • 年収300万円は低い?給与所得者の割合・平均・一人暮らしの生活費
  • 計算の前提と2026年の変更点

 
についてご紹介します。

先に結論だけ知りたい方へ

・年収300万円の手取りは約240.0万円(80.0%)。引かれるのは社会保険料約45.8万円・住民税約11.6万円・所得税約2.7万円
・ボーナスなしなら月の手取り約20.0万円。ボーナスが月給2か月分なら月約17.0万円+ボーナス1回約18.1万円
・配偶者と16〜18歳の子1人を扶養すると年約9.8万円手取りが増え、所得税は0円
・手取りで300万円ほしいなら年収は約377万円(ボーナスなし)
・34歳以下の一人暮らしの平均的な支出(月17.9万円)を引くと、残るのは月約2.1万円

年収300万円の手取りは約240万円|月収・ボーナス別の内訳

年収300万円の手取りは、ボーナスの有無によらず年間で約240万〜241万円です。社会保険料はボーナスからも引かれるため、年収が同じなら手取りの合計はほとんど変わりません。変わるのは「毎月いくら入るか」と「ボーナスでいくら入るか」の配分です。

ボーナスの前提 月給(額面) ボーナス(額面・年) 月の手取り ボーナス1回の手取り 年間の手取り
なし 25万円 0円 19万9,998円 − 239万9,972円(80.0%)
月給2か月分(2回) 21万4,286円 42万8,571円 17万369円 18万911円 240万6,256円(80.2%)
月給3か月分(2回) 20万円 60万円 15万9,003円 25万3,180円 241万4,400円(80.5%)
月給4か月分(2回) 18万7,500円 75万円 14万8,147円 31万6,495円 241万750円(80.4%)

月の手取りは、住民税の年額を12か月で割り、所得税の年額を毎月の給与とボーナスに比例配分した目安です。住民税はボーナスからは引かれないため、ボーナスの手取りは月給より高い割合で残ります。実際の給与明細では、所得税は源泉徴収税額表で毎月計算され、12月の年末調整で1年分が精算されるため、月ごとに数千円の差が出ます。

ボーナスの前提によって年間の手取りに最大1.4万円ほどの差が出るのは、健康保険料と厚生年金保険料が月給そのものではなく「標準報酬月額」という区分で決まるためです。月給25万円は標準報酬月額26万円の区分に入り、実際の月給より高い額に保険料がかかります。月給20万円は20万円の区分に入るため、月給どおりの額にかかります。

年収300万円から引かれる金額の内訳|住民税は月約9,600円

項目 月額 年額 計算の根拠
健康保険料 13,104円 157,248円 標準報酬月額26万円×(9.85%+子ども・子育て支援金0.23%)÷2。協会けんぽ東京支部・2026年度
厚生年金保険料 23,790円 285,480円 標準報酬月額26万円×18.3%÷2
雇用保険料 1,250円 15,000円 月給×0.5%(2026年度・一般の事業)
所得税 約2,200円 26,600円 給与所得控除98万円・基礎控除104万円・社会保険料控除を引いた課税所得(約52万円)に税率5%と復興特別所得税2.1%
住民税 約9,600円 115,700円 所得割10%(課税所得約113万円)−調整控除2,500円+均等割4,000円+森林環境税1,000円
控除合計 約50,000円 600,028円 額面の20.0%
手取り 約200,000円 2,399,972円 額面の80.0%

引かれる額の中で最も大きいのは厚生年金保険料で、年間約28.5万円です。次いで健康保険料約15.7万円、住民税約11.6万円、所得税約2.7万円の順になります。社会保険料の合計は約45.8万円で、引かれる額全体(約60.0万円)の4分の3を占めます。

年収300万円では、住民税が所得税の4倍以上になります。所得税は基礎控除が104万円と大きく、税率も5%で済む一方、住民税は基礎控除が43万円で、税率が一律10%のためです。給与明細で「所得税より住民税のほうがずっと高い」と感じるのはこのためで、住民税は毎月の給与から約9,600円ずつ引かれます。

年収300万円の月収は「ボーナスなしで25万円」

月収(額面)は、年収からボーナスを引いて12で割った額です。ボーナスがなければ25万円、月給の2か月分なら約21.4万円、3か月分なら20万円、4か月分なら18.75万円になります。求人票に「年収300万円(月給20万円+賞与年2回)」のように書かれている場合は、年収と月給×12の差がボーナスと手当の見込み額です。

ボーナスは会社の業績で増減するため、毎月の生活費は月の手取りの範囲で組み、ボーナスは貯蓄や大きな支出に回すと家計が安定します。


 

▲ 目次に戻る

家族構成・年齢で手取りはいくら変わる?扶養・ひとり親・40歳以上

年収300万円(ボーナスなし)の手取りを、家族構成と年齢別に計算しました。配偶者控除・扶養控除・ひとり親控除があると所得税と住民税が減り、40歳以上は介護保険料が加わります。

家族構成・年齢 手取り(年) 月の手取り 所得税(年) 独身との差(年)
独身・扶養なし(40歳未満) 239万9,972円 20万円 2万6,600円 −
配偶者あり(配偶者控除) 245万4,872円 20万4,600円 7,200円 +5万4,900円
配偶者+子1人(16〜18歳) 249万7,572円 20万8,100円 0円 +9万7,600円
配偶者+子1人(19〜22歳) 251万6,072円 20万9,700円 0円 +11万6,100円
配偶者+子2人(16〜18歳・19〜22歳) 253万6,172円 21万1,300円 0円 +13万6,200円
配偶者+子2人(どちらも15歳以下) 245万4,872円 20万4,600円 7,200円 +5万4,900円
ひとり親+子1人(15歳以下) 245万372円 20万4,200円 8,700円 +5万400円
ひとり親+子1人(16〜18歳) 249万4,572円 20万7,900円 0円 +9万4,600円
独身・40歳以上 237万8,500円 19万8,200円 2万5,300円 −2万1,472円

年収300万円は税金そのものが少ないため、配偶者と16歳以上の子どもを扶養すると所得税は0円になります。ただし住民税は控除額が所得税より小さいため0円にはならず、社会保険料(年約45.8万円)は家族構成にかかわらず同じです。

15歳以下の子どもは扶養控除の対象外のため、子どもが中学生以下だけの世帯の手取りは、配偶者控除だけの場合と変わりません。扶養控除の対象になるのはその年の12月31日時点で16歳以上の扶養親族で、19歳以上23歳未満は「特定扶養親族」として控除額が大きくなります(所得税63万円・住民税45万円。16〜18歳などの一般の扶養親族は所得税38万円・住民税33万円)。

配偶者を扶養に入れる条件|税金は年収136万円以下、健康保険は130万円未満

配偶者控除の対象になるのは、2026年分から配偶者の合計所得金額が62万円以下(給与のみなら年収136万円以下)の場合です。2025年分の「58万円以下(給与のみなら123万円以下)」から引き上げられました。配偶者の年収が136万円を超えても、207万円以下(合計所得133万円以下)なら配偶者特別控除として段階的に控除が受けられます。

健康保険の扶養(被扶養者)は税金とは別の基準で、配偶者の年間収入が130万円未満(60歳以上などは180万円未満)で、同居している場合は扶養する人の収入の半分未満であることが条件です。年収300万円の方が配偶者を扶養に入れる場合、収入の半分(150万円)より130万円のほうが低いため、実質的には配偶者の年収130万円未満が目安になります。

ひとり親控除で手取りは年約5.0万円増える

ひとり親控除は、結婚していない(または配偶者の生死が明らかでない)方で、生計を一にする子(2026年分は総所得金額等が62万円以下)がいて、本人の合計所得金額が500万円以下の場合に受けられます。控除額は所得税35万円・住民税30万円です。事実婚の相手がいる場合は対象になりません。

年収300万円の方がひとり親控除を受けると、子どもが15歳以下なら手取りは年約5.0万円、16〜18歳の子どもで扶養控除も受けられる場合は年約9.5万円増えます。扶養控除と違い、子どもが15歳以下でも受けられるのがひとり親控除の特徴です。なお、ひとり親が父の場合は、住民税の調整控除の計算上、手取りが上の表より年2,000円少なくなります。

40歳になると介護保険料で年約2.1万円減る

40歳から64歳までの方は、健康保険料に介護保険料(協会けんぽは1.62%、本人負担0.81%)が加わります。月給25万円(標準報酬月額26万円)なら月2,106円、年25,272円です。社会保険料控除で税金が少し減るため、手取りの減少は年約2.1万円(月約1,800円)になります。

新卒1年目は住民税がなく、月の手取りは約21.0万円

住民税は前年1年間の所得に対して課税され、6月から翌年5月までの12回に分けて給与から引かれます。前年に収入がなかった新卒1年目は住民税がかからないため、月給25万円なら1年目の月の手取りは約21.0万円です。2年目の6月から住民税(月約9,600円)が引かれ始め、手取りは約20.0万円に下がります。大卒初任給の平均額と、入社した月の給与から引かれるものは「年収700万の手取りは約531万|年収別・月給別の手取り早見表2026」で詳しくご紹介しています。

▲ 目次に戻る

手取りで300万円ほしいなら年収は約377万円|逆引き表

「手取りで年300万円ほしい」ときに必要な年収(額面)を逆算しました。ボーナスなしなら年収約377万円(月給約31.5万円)、月給2か月分のボーナスがある場合は年収約375万円です。手取り300万円を月にならすと25万円になります。

ほしい手取り(年) 月にならすと 必要な年収 必要な月給 手取り率
200万円 約16.7万円 約245万円 約20.4万円 81.5%
225万円 約18.8万円 約280万円 約23.3万円 80.4%
250万円 約20.8万円 約311万円 約25.9万円 80.3%
275万円 約22.9万円 約343万円 約28.5万円 80.3%
300万円 25.0万円 約377万円 約31.5万円 79.5%
325万円 約27.1万円 約409万円 約34.1万円 79.4%
350万円 約29.2万円 約441万円 約36.8万円 79.3%

ボーナスなし・独身・40歳未満の場合です。手取りで300万円を得るには、額面で約77万円上乗せした年収が必要です。年収250万〜450万円の手取り率は79〜82%程度で大きく変わらないため、「ほしい手取り÷0.8」でおおよその年収がわかります。

月の手取りで考える場合、手取り20万円に必要なのはボーナスなしで月給約24.8万円(年収約298万円)、ボーナスが月給2か月分なら月給約25.4万円(年収約355万円)です。月給25万円より少ない額で届くのは、月給25万円から標準報酬月額が1段階上がり、健康保険料と厚生年金保険料が合わせて月約2,800円増えるためです。ボーナスがある会社では、年収300万円では月の手取りが20万円に届きません。

年収が50万円上がると手取りはいくら増える?

年収300万円の前後で、年収が50万円上がったときに手取りがいくら増えるかをまとめました。

年収(額面) 手取り(年) 手取り率 月の手取り 50万円上がったときの手取りの増加
250万円 204.2万円 81.7% 17.0万円 −
300万円 240.0万円 80.0% 20.0万円 +35.8万円
350万円 278.7万円 79.6% 23.2万円 +38.7万円
400万円 316.8万円 79.2% 26.4万円 +38.1万円
450万円 354.8万円 78.8% 29.6万円 +38.0万円
500万円 394.2万円 78.8% 32.9万円 +39.4万円

年収300万〜500万円の範囲では、年収が50万円上がると手取りは約38万〜39万円増え、増えた額の7割台後半が手元に残ります。この範囲では所得税の課税所得が195万円以下に収まり、税率が5%のままだからです。年収300万円から400万円に上がると、手取りは約76.8万円増えます。

年収250万円から300万円に上がるときは約35.8万円と少なめです。月給が約20.8万円から25万円に上がると、標準報酬月額が20万円から26万円の区分に移り、社会保険料が年約10.5万円増えるためです。

▲ 目次に戻る

年収300万円は低い?給与所得者の割合・平均・一人暮らしの生活費

国税庁の「民間給与実態統計調査」(令和7年分・2026年9月公表)によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円(男性597万円、女性342万円)です。正社員(正職員)に限ると559万円、正社員以外は210万円です。年収300万円は全体の平均より約187万円低く、女性の平均(342万円)と比べても約42万円低い水準です。

年収300万円以下は給与所得者の約32%|女性は約49%

年収300万円以下の人の割合 男女計 男性 女性
給与所得者全体 31.5% 18.0% 49.3%
正社員(正職員) 12.5% 7.5% 21.6%
正社員(正職員)以外 81.9% 68.8% 88.5%

統計表の給与階級別の人数から、年収(1年間の給与)が300万円以下の人の割合を計算しました。年収300万円以下は民間の給与所得者の約3人に1人(31.5%)です。ただしこの中にはパート・アルバイトなど正社員以外の方が多く含まれており、正社員に限ると12.5%(男性7.5%、女性21.6%)にとどまります。女性は給与所得者全体の約半数が300万円以下で、正社員でも約5人に1人です。

男女計で平均が300万円を下回るのは24歳以下|年齢別の平均給与

年齢 男女計 男性 女性
20〜24歳 280.2万円 293.8万円 265.4万円
25〜29歳 425.0万円 459.6万円 382.7万円
30〜34歳 461.9万円 528.7万円 375.6万円
35〜39歳 502.7万円 597.7万円 362.3万円
40〜44歳 531.2万円 647.8万円 370.1万円
45〜49歳 549.8万円 682.6万円 377.0万円
50〜54歳 567.6万円 714.8万円 375.5万円
55〜59歳 573.1万円 734.1万円 357.1万円
60〜64歳 481.1万円 612.5万円 306.8万円
65〜69歳 374.9万円 474.1万円 238.0万円

男女計の平均給与が300万円を下回るのは20〜24歳(280.2万円)までで、25〜29歳では425.0万円に上がります。20代前半なら年収300万円は平均をやや上回りますが、25〜64歳では男女計の平均を100万円以上下回ります。女性は25〜59歳の平均が350万〜380万円台でほぼ横ばいのため、年収300万円との差は60万〜80万円ほどです。

一人暮らしなら平均的な支出を引いて月約2.1万円残る

総務省の「家計調査」(2025年平均)で、34歳以下の単身の勤労者世帯(平均27.2歳)の1か月の消費支出は17万9,225円です。年収300万円(ボーナスなし)の月の手取り約20.0万円からこれを引くと、残るのは月約2.1万円です。同じ世帯の平均の可処分所得(税金と社会保険料を引いた、手取りにあたる額)は月31万1,571円で、年収300万円の手取りより約11万円多くなっています。

費目(1か月) 34歳以下の単身勤労者 うち男性 うち女性
食料 41,938円 44,048円 39,292円
住居(家賃など) 34,489円 29,561円 40,906円
光熱・水道 8,147円 7,732円 8,706円
家具・家事用品 5,806円 5,689円 5,967円
被服及び履物 6,360円 3,949円 9,419円
保健医療 6,956円 5,373円 9,034円
交通・通信 21,172円 24,467円 17,182円
教育 162円 285円 0円
教養娯楽 24,659円 28,204円 20,215円
その他(理美容・交際費など) 29,535円 21,142円 40,419円
消費支出の合計 179,225円 170,450円 191,141円
年収300万円の月の手取りとの差 約2.1万円 約3.0万円 約0.9万円

住居費のうち家賃地代の平均は3万4,148円ですが、これは持ち家や実家暮らしなど家賃を払っていない世帯も含めた平均です。家賃・地代を払っている世帯は77.4%なので、払っている世帯に限ると家賃は月4.4万円前後になります。家賃以外の支出(平均14万5,077円)を平均並みにすると、手取り約20.0万円で赤字にならない家賃の上限は月約5.5万円です。家賃がこれより高い地域や、ボーナスの割合が大きく月の手取りが17万円前後になる場合は、毎月の赤字をボーナスで補う家計になります。

34歳以下の単身勤労者の集計世帯数は65世帯(男性43・女性22)と少ないため、目安としてご覧ください。女性は住居・被服・保健医療・その他の支出が多く、消費支出の平均は19万1,141円で、年収300万円の手取りとの差は月1万円を切ります。

▲ 目次に戻る

計算の前提と2026年の変更点

手取りは「額面 − 社会保険料 − 所得税 − 住民税」です。この記事の数字は、年収別の早見表と同じ方法で計算しています。計算手順の詳細と年収250万〜1,500万円の一覧は「年収700万の手取りは約531万|年収別・月給別の手取り早見表2026」にまとめています。

2026年は年収300万円の手取りが年約7,100円増える

年収300万円(ボーナスなし)を2025年の制度で計算すると手取りは約239.3万円で、2026年は所得税が年8,200円減り、社会保険料が年約1,200円増えて、差し引き年約7,100円増えます。

項目 2025年 2026年 年収300万円への影響(年額)
基礎控除(所得税) 88万円 104万円 所得税−8,200円。合計所得489万円以下は104万円に引き上げ(年収300万円の合計所得は202万円)
健康保険料率(協会けんぽ東京) 9.91% 9.85% −936円
子ども・子育て支援金 なし 0.23%(本人0.115%) +3,588円。2026年4月分から健康保険料と一緒に徴収
雇用保険料率(本人) 0.55% 0.5% −1,500円
住民税 基礎控除43万円 変更なし 社会保険料控除の差で−100円

所得税がかからない給与収入の上限(いわゆる「年収の壁」)も、給与所得控除の最低額(65万円→74万円)と基礎控除(95万円→104万円)の引き上げで、2025年分の160万円から2026年分は178万円に上がりました。基礎控除の引き上げは令和8年12月1日施行で、毎月の源泉徴収は11月まで従来どおり、12月の年末調整で1年分をまとめて精算します。毎月の給与明細ではなく、年末調整の結果として手取りの増加を実感する方が多くなります。

この記事の前提と、数字がずれる主な理由

条件 この記事の前提 違う場合の影響
健康保険 協会けんぽ・東京都(9.85%) 都道府県で料率が異なる。健康保険組合は独自の料率で、協会けんぽより低いことが多い
料率の適用時期 2026年4月以降の料率を12か月に適用 2026年1〜3月は子ども・子育て支援金なし・雇用保険0.55%のため、2026年の実額とは年間で数百円の差
住民税 同じ年収が続いた場合の額 実際は前年の所得で決まる。昇給した年は前年ベースのため少なめ、転職で年収が下がった年は多めになる。新卒1年目はかからない
所得税の月額 年税額を給与とボーナスに比例配分 実際は源泉徴収税額表で毎月計算し、12月の年末調整で精算する
給与所得控除 速算表で計算 年収660万円未満は所得税法の簡易給与所得表を使うため、数百円の差が出ることがある
iDeCo・生命保険料控除など 考慮しない 控除があれば税金が減り、手取りは増える

年収関連の記事はこちらから





▲ 目次に戻る

年収300万円の手取りについてよくある質問

Q1.年収300万円の手取りは額面の何割ですか

2026年の条件では80.0%で、ちょうど8割です。年収250万円では81.7%、500万円では78.8%、700万円では75.8%と、年収が上がるほど割合は下がります。年収300万円は所得税の税率が5%にとどまり、税金(所得税と住民税)が額面の約4.7%で済むため、手取りの割合が高くなります。

Q2.年収300万円で月の手取りはいくらですか

ボーナスがなければ約20.0万円です。ボーナスが月給の2か月分なら月給約21.4万円で月の手取りは約17.0万円、4か月分なら月給18.75万円で約14.8万円になります。ボーナスの割合が大きいほど月の手取りは少なくなりますが、年間の手取り合計はいずれも約240万〜241万円です。

Q3.年収300万円の住民税は月いくらですか

年11万5,700円で、毎月の給与から約9,600円ずつ引かれます(所得割11万700円+均等割4,000円+森林環境税1,000円。東京都の場合)。住民税は前年の所得に対して課税され、6月から翌年5月までの12回で引かれます。そのため、年収が上がった年は前年の低い所得に対する額、年収が下がった年は前年の高い所得に対する額が引かれます。前年に収入がなかった新卒1年目は住民税がかかりません。

Q4.パート・派遣・契約社員で年収300万円の場合も手取りは同じですか

勤務先で健康保険と厚生年金に加入していれば、正社員と同じ方法で計算でき、手取りもほぼ同じです。派遣社員は派遣会社が加入する健康保険の料率によって、手取りが少し変わります。勤務先の社会保険に加入していない場合は、国民健康保険と国民年金(2026年度は月1万7,920円)を自分で払うため、手取りは大きく変わります。加入の条件は勤務時間や勤務先の規模で決まるため、雇用契約書や勤務先で確認してください。

Q5.個人事業主・フリーランスで年収300万円の手取りはいくらですか

会社員の計算はそのまま使えません。①「年収300万円」が売上なのか、経費を引いた所得なのかで税額が大きく変わる、②国民年金保険料(2026年度は月1万7,920円・年21万5,040円)と、市区町村ごとに異なる国民健康保険料を全額自分で負担する、③会社員の給与所得控除(年収300万円なら98万円)がない代わりに経費を差し引ける、という違いがあります。個人事業税は所得から事業主控除290万円を引いた額にかかる(東京都の場合、多くの業種で税率5%)ため、所得が290万円以下ならかかりません。青色申告特別控除の有無も含めて、お住まいの市区町村の国民健康保険料の試算と合わせて計算してください。

Q6.配偶者の年収が300万円だと扶養に入れますか

入れません。所得税・住民税の配偶者控除と配偶者特別控除は、配偶者の給与収入が207万円(合計所得133万円)を超えると受けられず、健康保険の扶養も年間収入130万円未満が条件だからです。年収300万円の配偶者は自分の勤務先で健康保険・厚生年金に加入し、子どもの扶養控除を受けていなければ手取りは独身の場合と同じ約240.0万円です。子どもを健康保険の扶養に入れるときは、原則として夫婦のうち年間収入の多い方の扶養になります。

Q7.年収300万円で将来もらえる年金はいくらですか

会社員として40年間、賞与を含めた平均で年収300万円相当(平均標準報酬額25万円)だった場合の単純計算では、厚生年金(報酬比例部分:25万円×5.481/1000×480か月)が年約65.8万円、老齢基礎年金(2026年度の満額)が年84万7,300円で、合計年約150.5万円(月約12.5万円)です。実際は若い頃の給与が低いことが多く、過去の給与は再評価率で補正されるため、この額とは差が出ます。受け取る年金からも税金や介護保険料などが引かれます。ご自身の見込み額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。

Q8.2026年は年収300万円の手取りが増えますか

増えます。同じ条件で2025年の制度と比べると、所得税の基礎控除が88万円から104万円に上がって所得税が年8,200円減り、子ども・子育て支援金の新設などで社会保険料が年約1,200円増えるため、差し引き年約7,100円の増加です。基礎控除の引き上げ分は、12月の年末調整でまとめて精算されます。

▲ 目次に戻る

まとめ

年収300万円の手取りを、ボーナス・家族構成・年齢別にご紹介しました。

  • 年収300万円の手取りは約240.0万円(80.0%)。ボーナスなしなら月約20.0万円
  • ボーナスが月給2か月分なら月約17.0万円+ボーナス1回約18.1万円。年間の手取りはボーナスの有無でほぼ変わらない
  • 引かれる額は社会保険料約45.8万円>住民税約11.6万円>所得税約2.7万円。住民税は月約9,600円で、所得税の4倍以上
  • 配偶者と16歳以上の子を扶養すると所得税は0円。ひとり親控除で年約5.0万円増える。40歳からは介護保険料で年約2.1万円減る
  • 手取りで300万円ほしいなら年収は約377万円(ボーナスなし)
  • 年収300万円以下は民間の給与所得者の約32%(正社員は約13%、女性は約49%)
  • 34歳以下の一人暮らしの平均的な支出(月17.9万円)を引くと残るのは月約2.1万円。家賃以外を平均並みにすると、赤字にならない家賃の上限は月約5.5万円
  • 2026年は所得税が年8,200円減り、手取りは2025年より年約7,100円増える

 

手取りの感覚をつかむには、年収300万円前後なら「年収×0.8」で年間、「月給×0.8」で月額(ボーナスなしの場合)と覚えておくと、ほぼ合います。正確な額は、ご自身の給与明細と源泉徴収票で確認してください。


 

参考:国税庁 No.1410 給与所得控除/国税庁 No.1199 基礎控除/国税庁 No.2260 所得税の税率/国税庁 No.1191 配偶者控除/国税庁 No.1195 配偶者特別控除/国税庁 No.1180 扶養控除/国税庁 No.1171 ひとり親控除/国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)」/国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」/総務省「個人住民税」/港区「控除の種類」/中野区「住民税(特別徴収)に関するQ&A」/協会けんぽ「令和8年度都道府県単位保険料率」/協会けんぽ 東京支部 保険料額表/日本年金機構「厚生年金保険料額表」/日本年金機構「従業員が家族を被扶養者にするとき」/厚生労働省「雇用保険料率について」/総務省統計局「家計調査 単身世帯 用途分類(年齢階級別)2025年」(e-Stat)/日本年金機構「国民年金保険料」/日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」/日本年金機構「報酬比例部分」/東京都主税局「個人事業税」

※2026年9月時点の料率・税制で計算した目安です。健康保険組合の料率、家族構成、各種控除により実際の手取りは変わります。個別の税額については税務署または税理士にご確認ください。

▲ 目次に戻る